ハートぶち抜く、不良たちのロケンロー

CRAZY DIAMONDS
SONHOUSE 1984
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もともとサンハウスは70年代に活躍したバンドで、あんまり好きな言い方ではないけれど「メンタイバンド」の先駆けである。郡山ワンステップフェスティバルあたりで盛り上がったようだ。
その後、メンバーはそれぞれに活躍しているのをご存知の方も少なくないだろう。

 さて、これは副題にabsolutely liveとあるように、ライブアルバムである。たった一回だけ再結成したときの音源で、メンバーは菊(Vo)、鮎川(G)、奈良(B)、蒲田(Ds)の4名で、全員オリジナルメンバーである。オリジナルの編成ではサイドギターもいたが、それがいないため非常にタイトな音に仕上がっている。

 サンハウス自体の魅力は、やはり不良の一言につきるのではないだろうか?しかし、同じ時代に活躍した村八分がかなりヤバメな感じであるのに対して、サンハウスはどこか人懐っこい。村八分が粘っこいルーズなブギーであるのに対し、サンハウスはノリ一発のロックンロールであるのも対照的である。つまり、サンハウスは味方に付けるととっても頼もしいのに対して、村八分は味方につけてもどこか油断なら無い感じがする、といったところか!?

 さて、このアルバムは、後にカセットにのみ収録されていたタイトルを加えて、CDで再発された。改めて聴いてみると、CDのほうはなんかノリが悪いような気がする。蒲田と奈良のコンビネーションが悪いのだ。アナログ盤もCDも収録日は一緒なので、同一のマスターテープを使用しているはずなのだが?音の解像度が高くなったのと、ミックスダウンが変わったからであろうか。

 しかし、最初はちぐはぐだったリズム隊であるが、次第にノリが合ってきて、盛り上がるに従って音がまとまってくる。その過程が非常に生々しく、実況録音盤の名にふさわしい。蒲田が下を力強く支え、奈良が前へ前へ押し出す。そこに鮎川がノイジーに切り込んでくるのを菊がねじ伏せる。それらすべてが合わさってバンドの音が出来上がっているのであるが、すべてを包み込むのはやっぱり菊の歌声であろう。村八分にしても外道にしても四人囃子にしても頭脳警察にしても、どうしてこう、70年代のバンドの音って、格好いいんだろう!音の寄せ集めではなくて、80年代以降希薄になっていく(90年代には絶滅しているかもしれない)バンド感が、満ち満ちている。

 このアルバムはバンドのノリが生み出されていく希有な瞬間を封じ込めた傑作である。とくにサンハウスはテクニックというよりはノリで勝負するバンドであるだけに、その臨場感は特筆ものである。上手いだけがバンドではないことを、はっきりと示している。
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by bow1965 | 2006-07-23 17:54 | 〜80年代 日本のロック
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