カテゴリ:〜80年代 日本のロック( 19 )

売られた喧嘩

ラビ
中山ラビ
2001


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金髪を振り乱して叫ぶラビを見たのは、全くの偶然だった。
衝撃を受けたというよりも、むしろいわれの無い喧嘩を売られたようで
正直、少し戸惑った。





この凄みはどこからくるんだろう?
しばらく歌う事からはなれていた彼女に
いったいどうしてこんな歌が歌えるんだろう?

かつて早川義夫は
「歌う事がひとつの表現なら
 歌わない事もひとつの表現だ」と言ったが
ラビにとって、歌とはいったい、何なのだろう?

繰り返し繰り返しラビの声を聞く度に
少しずつわかり始めたことがある。

ラビが私に喧嘩を売っているのではない
わたしがラビに喧嘩を売って欲しかったのだ。。。。



どちらかと言うと、後ろ向きで控えめで
それでいて太く存在感のあるその声

続ける 続けていく というのは表層の問題ではない
音羽信のうたと一緒に聞くと、それがよくわかる

何故もう一度うたい始めたのか。。。
誰かにすすめられて?
なんとなく?
きっかけを待っていた?
きっと、そうじゃない
声にしなかっただけで
実はずっとうたい続けていたんだ


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by bow1965 | 2010-07-18 18:06 | 〜80年代 日本のロック

人に歴史あり

ピンクの心
野宮真貴
1981


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さて、彼女のデヴューがハルメンズだったのは有名な話だが、
いまだにもって私はこの「お散歩」が彼女のベストチューンだと思ってます、はい。
女王様然とピチカートに君臨し、ふてぶてしいまでに堂々と歌う彼女もきらいじゃないけど、
この、初々しい頃の彼女のほうが好き。好きったら好き♪

バックがムーンライダース人脈というのも嬉しい。
彼らは実験的であるけれど、他人のバックにまわると
非常に節度感のあるプロデュース/演奏を披露する。

で、なんと言っても白眉は「うさぎとわたし」でしょう。
ちょっとネオアコ風??な感じのミディアムテンポの曲。
こういう歌が彼女の声質に一番合ってると思うんだけど、
なまじ器用なだけに・・・・

昭和の名盤とまでは行かなくても、好盤だと思います。
格好いいより、かわいらしい彼女が好きなへ。
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by bow1965 | 2009-11-29 11:31 | 〜80年代 日本のロック

もう、どうにでもして♪

時代はサーカスの象にのって
頭脳警察 2008
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満を持して頭脳警察の、
しかも新譜(とはいっても半年近く前の)のレヴューです♡
どうしてこう、格好いいんだろ??
 何の迷いもためらいもなく拳を振り下ろすオヤジ(笑)
いつも何かと闘っているとしか思えないぐらい腰が据わっている。
しかし、年とともに過激になってる人たちって・・・

ああ、まともなレヴューができない(爆)

pantaのソロは実は頭脳警察ほどは好きじゃない。
むしろソロだったらトシの方が好き(笑)
でもpantaの声がバンドサウンドにのってロケット弾のように発射され、
その奥にトシのパーカッションが弾幕のように乱射されると
もうどうしようもなく格好いい!! ただひたすらに格好いい!!

今回の新譜のキャッチコピー
最強人員・完全武装復活」は
ちょっと気恥ずかしいけど、正解かもしれない♪

で、2008年だけれども〜80年代日本のロックのカテゴリに入れちゃうもん♪
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by bow1965 | 2008-10-15 20:18 | 〜80年代 日本のロック

探究心

ジャップロック サンプラー
ジュリアン・コープ 2007
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さて、英国ロックシーンの奇才ジュリアン・コープの著した日本のロック黎明期の研究書である。どうもジュリアンというとteardrop exploseのイメージが強く、巻末に記された彼のフェイヴァリットが

1位 フラワー・トラヴェリン・バンド 「SATORI」
2位 スピード・グルー&シンキ 「イヴ 前夜」
3位 裸のラリーズ 「HEAVIER THAN A DEATH IN THE FAMILY」
4位 ファー・イースト・ファミリー・バンド「多元宇宙への旅」
5位 J.A.シーザー 「国境巡礼歌」
以下略

というラインナップで、ちょっとびっくり。

内容は、きわめてマニアックなネタが満載!!ここまで詳細によくまあ調べ上げたなあと感心しつつ、そこに盛り込まれているジュリアンの思い込み(妄想W)との境目がわからずに、ちょっと苦笑。最も持ち上げられているのが内田裕也というのは、とっても良くわかる。彼が日本のロックシーンにもたらしたものはとても大きい♪

その一方で、村八分やラリーズや陳信輝はいったん持ち上げられるもボロクソに近く貶されている。全310頁になかで頭脳警察の名が出るのは僅かに2・3回、はっぴいえんどにいたってはゼロ!おもうに、我々が「日本語のロック」にこだわっているのに対し、ロックの本場からみればそれが「日本ぽいオリジナルのロックかどうか」ということが重要であるらしい。

ロックとしてどうかということを中心に記されているので、いままでの日本のこの手の研究書等を読み慣れたひとは少し戸惑うかもしれないけれど、一読の価値は十分にあるとおもいます。ただ、今新刊で買わなくとも(w)

重ねて言うけれど、重箱の隅まで丁寧につついた本書は同時にかなりの部分でジュリアンの妄想の書であるらしい。が、それら妄想を一言のもとに否定する、かゆいところに手が届くような膨大な量の脚注は必見(w)
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by bow1965 | 2008-08-14 17:39 | 〜80年代 日本のロック

大学生協の中古レコードフェアで1000円だった(爆)

TRASH
THE STALIN 1981

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ジャパニーズパンクの草分けの一人、遠藤ミチロウ率いるザ・スターリンのファーストフルアルバム。80年代前半には色々とスキャンダラスでセンセーショナルな部分のみが取りざたされていたけれど、内容的には真っ当なパンクサウンド。実直とさえ言えよう。

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性急なタテノリビートと、アジテーションと見まごうばかりの歌詞。
B面のライブサイドではミチロウのボーカルは切れ切れになる。
この後、メジャーデビューするにあたってレコ倫には
そうとう悩まされたらしいが、まぁまぁ、ここではやりたい放題である。
バックを固めるのはタム、杉山シンタロウ、乾純の3名。
乾純は山崎春美のガセネタにも参加しており、なかなかのテクニシャン。

血気盛んな頃にこれを聴いていた世代は
今聴いても心拍数が上がるかもしれないが(動悸??)
それとてミチロウの長期戦略かもしれない。
その音楽性以上にミチロウの作り上げたイメージが
スターリンを80年代パンクのイコンへと導いたのであろう。
まるでノーガード戦法のように何の戦略も持たなかった
マチゾウとは対照的である。
はたして今もパンクであり続けているのは
一体どっちなんだろう??
ある意味、ミチロウとマチゾウはリトルメジャーとビッグマイナー
いしかわじゅんと吾妻ひでおか(爆)
とはいえ、宮西計三のジャケットは秀逸

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by bow1965 | 2008-04-27 14:33 | 〜80年代 日本のロック

マキオズ

カルメン・マキ&OZ
カルメン・マキ&OZ 1975


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 断ち切られたような地平線の見える印象的なジャケット。
本格派ハードロックにのせてシャウトするマキ。
70年代日本ハードロックの頂点といえる一枚に決定。
私は、名曲「私は風」はライブよりもこちらのほうが好き。
とにかく太い、重い、長い(w)
1975年と言うとピーターがgenesisから脱退し、
頭脳警察が解散し、パンクがはじまる。
そんな時代にこのアルバムが世に出るというのは
皮肉といえば皮肉なのか?
とはいえ、このアルバムを聞くとほっとする(w)
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by bow1965 | 2008-02-23 13:12 | 〜80年代 日本のロック

至宝?家宝?

'73四人囃子
四人囃子 1978

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あんまり音質も良くないし、なんとなく公式音源らしくない。もともとは東宝レコードの資料音源だそうだ。しかし、まだまだ荒削りなところが、やけに生々しいこのアルバム。
名盤「一触即発」の前年のライブ。またこの年には、同じ事務所の頭脳警察のバックもやったりしている。そういえば後年、ワンステップフェスティバルにもでたぞ(w)

当時としては卓越した技術であったが、テクニックだけをとればいまとなってはそれほどではないかもしれない。しかし、このセンスとロックスピリットは一体なんなんだろう??ひとくくりにピンクフロイドのフォロワーとしては片付けられない。投げやりにも聞こえる森園の歌とは裏腹に、演奏は圧倒的で熱い。暑苦しい(w)

しかしなんでこの頃のロックって、かっこいいんだろう??

おまけ http://www.youtube.com/watch?v=iy0GFbFOtw4
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by bow1965 | 2008-02-17 22:08 | 〜80年代 日本のロック

うたをうたう

休みの国
休みの国 1972

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 休みの国はカイゾクこと高橋照幸のソロプロジェクトである。初期には和光大の同級生であるジャックスのメンバー達がサポートしていたことから、そちらの文脈で語られることが多い。

 休みの国は優しくて、誠実である。素朴で、控えめである。むしろ「渚にて」に近い肌触りを持つ。人のぬくもりが、そこにはある。乾いたユーモアがある。

人の歌う歌が聴きたい、と思ったときに手にとる。「幻の」なんかではなく、休みの国のうたごえは、確かにここにある。
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by bow1965 | 2008-02-08 21:07 | 〜80年代 日本のロック

思い込み

ALBUM #1977
あがた森魚 1988

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 アナログプレイヤーが壊れてからは、ずっとしまいっぱなしになっていたこのアルバム。「君のことすきなんだ」の再発にアウトテイクがついたものだと思い込んでいたけれど、違ったようだ。二枚組の新たな作品としてリリースされている。人の記憶はあてにならない・・・


 発売元は永遠製菓で、VIVIDが販売していたもの。ライナーノーツによれば、「君のことすきなんだ」の再発にあたって担当から「あがた君の気の済む形で出していいから」と言われたとのこと。2枚組の2枚目はETUDE#1977と題された、「その頃に自宅やスタジオや旅先で録った習作」である。

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 やはり目玉はD1のふもれすく完全版。君のことすきなんだ、では時間の関係で1コーラス半で終わりだったのが、なんと11分40秒。一度ではなんやわからず、二度三度と聴くうちに、涙がこぼれた覚えがある。1988年、鬱勃たる青春のまっただ中だった私に涙させたのは、これと阿部薫の「なしくずしの死」と森田童子の「boy」の三枚だけ(爆)

追伸  松武秀樹がシンセサイザープログラミングで参加したこのアルバムは日本最初のテクノポップ(YMOデビューは1978年!)であり、あがた最後のフォークソングアルバムであるそうだ。
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by bow1965 | 2008-02-01 21:21 | 〜80年代 日本のロック

このアルバムを持って、旅に出よう

まちぼうけ
久保田麻琴 1973

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予約注文しておいたにもかかわらず、発売日からしばらくの間「まちぼうけ」をくってしまった。ソフトサイケデリックやアシッドフォークなどと冠をつけなくても、とても心地よい音楽。ハッピーなと形容されるのもうなづけるほど、風都市よりなのか??

当時裸のラリーズのベーシストをつとめていた久保田のこのアルバムは、言ってみればジャックスに対する「休みの国」の様なものなのだろうか。ゆったりとレイドバックしたこれらの音楽からすれば、本家であるラリーズやジャックスの音楽は窮屈にすら感じられる。

はっぴいえんどに対してはいまだに不信感を拭いされない(爆)私にとっても、このアルバムを非常に気にいてしまったのは、やはりサイケの香り、アシッドなテイスト故かもしれないが、きわめて日本的な情緒に溢れているのもまた然り。いや、サイケデリックというよりもリアルヒッピーの香り。

久々のアルバムレビューでした(w)
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by bow1965 | 2007-11-13 21:08 | 〜80年代 日本のロック