カテゴリ:〜80年代 英国のフォーク( 6 )

時代を超えて。。。

THRO' THE RECENT YEARS
ARCHIE FISHER & BARBARA DICKSON 1970

b0096724_19544066.jpg


 フィッシャーファミリーの長兄Archie Fisher とのちにイギリスを代表するポップス歌手となるBarbara Dicksonの共同名義のアルバム。じゃあ、デュエットかと言われればバックコーラスはあるものの、掛け合いやデュエットは無い。。。

 最初にきいたときはピンとこなかったけれど、あとからじわじわくる。。。2004年にCD化されたものを買ったのだが、結局のところ去年と今年でArchieを1タイトル、Barbaraを2タイトル、共同名義のアルバムを1タイトルAmazon.UKで買っちゃった。10年越しで効いてきた(笑)

 朗々としたArchieの歌声は、心にしみる。トラッド独特の節回しもお手の物。独特のクセというか、アクというか、いちどはまったら逃げ出せない。。。Barbaraだって、絹のようなというよりは洗いざらしの木綿のような歌声なのだが、よく考えたらSandy Dennyだって決して美声ではない!のだ。すべてを包みこむような、素朴な優しさ。で、このアルバムは二人にとってそのキャリアのスタートに近いポジションで作られたものである。Archie はまだヒゲすらはやしていないぞ(笑)

 Archieはその後、相変わらず朗々と歌い続けている。寡作だが(笑)

 Barbaraはその後、2枚ほどフォークソングのアルバムを発表したのち、次第にポップスよりの活動が多くなる。今やイギリスの女性ポップシンガーで最も売れている一人なのだ。その作品は素晴らしいものであるかもしれないが、そこにこのアルバムの面影を求めるのは無理だとだけ言っておこう。
 しかし、Dark End of the Streetは別だ! 
Drumsに Dave Mattacks、Bassに Danny Thompson! どうだ!!
さらにKeyにはKevin Ayers & Whole WorldのRabbitだ!!
さらにさらに、一曲だけだけれどRbert Wyatt師が参加している。
これで悪いわけが無い。
もうね、Ewan MacCollのカバー「BALLAD OF SPRINGHILL」なんて涙なくしては聴けない!!

ブリティッシュ・フォーク・リヴァイヴァルのみならず、ブリテッシュ・ロックシーンの
もうひとつの源流にあたるこの一枚。悪かろうはずが無い♪
あ、写真はオリジナルです。残念ながらCDには「DECCA」の文字はありません。。。


おまけで、EwanのBALLAD OF SPRINGHILL(オリジナル)を貼っときます。
Barbaraのは見つからなかった。。。
http://youtu.be/gD4uzQj_2Vw
[PR]
by bow1965 | 2013-04-28 19:53 | 〜80年代 英国のフォーク

それはまぼろし・・・(訂正あり)

control
John St. Field (Jackie Leven) 1972

b0096724_16462684.jpg

このアルバムには随分と悩まされた。あちこちのレヴューで高く評価されているにもかかわらず、どこに行ったら現物に手が届くのか、まったく雲をつかむような話であった。今は逆になににレヴューが載っていたのか全く見つけられない(w)

一筋縄ではいかないフォーク、ドロドロのアシッド、ねじくれたセンスといった先入観だけが、私に深く刻み込まれていったのは言うまでもない(w)なんせ1972年だから、いわゆるイギリスのフォークリヴァイヴァルも盛んな時期であるはずだが、全くその流れに乗ってきていなさそうなのは間違いない。

幻のアルバムについに先日めぐりあうことができた。アマゾンで(w)通販でしかも漱石一枚でこんなのが買えるなんて、どこか間違っているぞ♪

聞いてみるといがいに芯の太い、腰の据わったフォークだった。それどころか、アシッド臭さは無い!いい具合でロックっぽくドライブしてたり、格好よくフォーキーだったりする。そう、アシッドとかがどこか女々しい(差別的な表現ですいません)のに対して、非常に男らしいフォークである♪様々なアレンジと音楽的アプローチで、繰り返し聞いても全く飽きのこないアルバムに仕上がっている。幻の名盤に名盤なしということわざがあるが、やっぱり幻の名盤に名盤はあるのだ!

ところで、現在活動しているJakie Levenは同一人物なのかな??大謎だ
[PR]
by bow1965 | 2009-04-05 17:18 | 〜80年代 英国のフォーク

矢継ぎ早に

新年早々、なんかCDばっか買っているのですが、前回のレヴューの直後に、ペルシャ古典音楽の名手ファテメ・パリッサーの2枚組が届いたと思ったら、今日は60年代英国フォークのコンピレーションが届いていた。

で、聞いたことのある人もいれば、聞いたこともない人もいるコンピ。ネットしながら聞くともなく聞いていたら、超ヘヴィー級のやつが!! 久々のスコットランド演歌大爆発♪



この人、今は? 


今もまったく、かわっとりませんがな(爆)
[PR]
by bow1965 | 2009-01-08 20:31 | 〜80年代 英国のフォーク

はぁ〜、踊り踊るなら

Morris On
Morri On 1972

b0096724_21131382.jpg


 さて、ブリティッシュ・フォークの傑作の一枚。何が良いって、そのジャケット(w)いい大人が一体何をしているのやら。とはいえ、FairportやSteeleyeやAlbionBandやらに参加していた名うてのトラッドミュージシャンが結成したスーパーバンドなのである。にもかかわらず、彼らが演奏するのはゴリゴリのトラッドではなく、ゆる〜いダンスミュージック。肩肘張らずに、たまにはこんなのもいいか・・・

 本当はモリスダンスのための音楽なのだけれど、ジグやリールに馴れた耳には最初はいささか物足りない。しかし、そこはもともとくせ者ぞろいのジャンルでも名うての人たちゆえ、そのゆる〜い音楽に一度でも飲み込まれたら、もう癖になる(w)抜群の安定感と外し具合に抜け具合!

その4年ほど後に、続編
 
b0096724_21305280.jpg


さらに30年のちに続続編

b0096724_21313033.jpg


ここまで徹底すれば、あっぱれ!!
[PR]
by bow1965 | 2008-05-21 21:34 | 〜80年代 英国のフォーク

横綱級

LOVE,DEATH&LADY
SHIRLEY&DOLLY COLLINS 1970
b0096724_19204490.jpg


 トラッドシンガーであるシャーリーと、その姉で古楽の研究家であるドリーの共同制作であるこのアルバムは、全曲がどトラッドで極めて地味なアルバムである。巷では傑作アルバムであるAnthem in Edenの姉妹アルバムとしての認識であろうが、どうしてどうして、極めて完成度の高い、オリジナル性の高い傑作である。

 どちらかといえば抑揚の無い朴訥な歌声と、やはりほとんど起伏の無いゆったりとした伴奏。もともと古楽をベースにしたアレンジなので致し方ないのかもしれないが、ハープシコードやホルン(?)、リコーダーとバスビオラからなる、極めてストイックな伴奏もさることながら、歌にもう少し華があれば一般受けしなくもないだろうに(笑)ただ、充分私には受けている(爆)

 これは彼女のアルバム全般に言えることなのかもしれないが、無伴奏の曲が一番しっくり来るのは皮肉なものである。もちろん、伴奏の善し悪しではなく、曲の性格とシャーリーの資質とからくることなので、こればかりは仕方が無い。
 ただし、デイヴィ・グラハム(グレアムという表記のものもあり)と共同作成したFolk Roots, New Routesは別格だろう。バート・ヤンシュやジョン・レンボーン、ひいてはジミー・ペイジに影響を与えた変態オープンチューニングギター奏者デイヴィと、トラッドの歌姫シャーリーとの共演はまた別の機会にとりあげるとしても、大英帝国を代表する大御所ギタリストを相手に、嫌々ながらも一歩も引かない彼女は当時二十歳のくらいのはず。ということは、このアルバムのときで二十五歳くらいだと思うけど(それにしては写真が・・・)、この深みはいったいなんなんだろう。サンディ・デニーにしてもしかり、である。

 その後彼女は、トラッド気違いのアシュレイ・ハッチングス(ex.fairport conveshon)と結婚し、ますます健在ぶりを見せつけ、今でも 活躍中。そのディスコグラフィーは、見るのも嫌になるほど。私にとっては、横綱級というよりも、もう国宝級のシンガーですよ。

 ああ、こいつを買っておいてよかった!!!
[PR]
by bow1965 | 2006-09-18 20:02 | 〜80年代 英国のフォーク

まっすぐに歌を見つめること

The Original Sandy Denny
Sandy Denny 1991

b0096724_21252662.jpg


 もともと、このブログのタイトルは、この人の歌からとったものである。英国フォークきっての歌姫である。惜しむらくは、まさにこれから更なる深みに到達しようという時に、亡くなっている。これはその追悼盤として、1967年の音源をコンパイルしたもので、1978年にLPで発売されているものをCD化したもの。

 サンディはSTRAWBSが振り出しで、FAIRPORT CONVENTION、FotheringayそしてLED ZEPPELINへの客演など、そしてそのほかに数枚のソロアルバムがあると言うのが、一般的な認識であろう。彼女の歌声は決して極端な美声ではないものの、、穏やかで優しく、すべてを包み込んでくれる深さがある。まさにトラッドを歌うためにあるような歌声である。

 もちろん、Fairportでの歌声も大好きである。でも、それ以前の、このCDにおさめられている瑞々しい歌声が、私は好きだ。本格的にトラッドに取り組む以前の、いまだアメリカンフォークを土台に歌う彼女。その一方で、祖母のものであったバラッドも歌っており、己のアイデンティティを模索していたのであろうか。ひたむきに音楽に向かう少女の姿が、そこにはある。声を張り上げ、テンポよくギターを刻みながら歌うその姿は、後の圧倒的な存在感こそないものの、ある種の鮮烈さをほとばしらせている。Martin Carthyのデビューアルバムもそうであるが、ひたすら歌に向かう潔さが、その歌をささえているのかもしれない。

 
[PR]
by bow1965 | 2006-06-23 22:10 | 〜80年代 英国のフォーク