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思い出(3)

渋谷といえば、CSV渋谷が出来たのは大学生活も折り返しにはいった頃だろうか。公園通りの上の方に「忽然と」現れたメガストア。ソフトもレコードだけじゃなくてビジュアルなものに力を入れていたイメージがある。

その一方で、なかなかにbootlegやマイナーなプレス盤がなかなかだった。当時はネットもなくbootlegについては、雑誌で組まれた特集ぐらいしか情報源がなく、それもストーンズやディランなどの大御所はいざ知らず、プログレやニュー・ウェーブ系などは編集部員が実際に所有しているものに限られる、という時代。もちろん高価なものは買えないので少しでも安い盤を求めて彷徨うわけであるが、CSV渋谷はかなり安かった。

例えばPeter Gabrielの3枚組shock the dogは3000円ぐらいだったと思う。1枚1000円(笑)これはゲストで出てたPeter Hammilの演奏も収録しているのと、F面が15分間のAcross The Riverののち、同じ曲をアンコールでやっているという絶対に正規盤ではあり得ない構成になっているのがポイント。
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Peter GabrielではFamily Snapshotも懐かしいタイトル。ライブアルバムではなくて編集盤なんだけど、のちに出される世界的ヒットとなったアルバムSoに収録されるMilgrims Thirtysevenの初期のテイクやStrawberry Fields Foreverのカバーなんかが入っていて、これも2500円ぐらいだったかな。
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他にも入りを何度もトチッってるChromedomeやGenesisとPeterが奇跡的にリユニオンしたsix of the bestとか。後者についてミルトンケインズで繰り広げられたこの記念碑的なステージを収めた複数の盤が世に出ているけれど、six of the best はその中でも、聴衆の合唱で本人たちの演奏が一切聞き取れないというその臨場感を持ってして(笑)伝説と化しています。音質を機にする人はGabacabrielでも聴いてなさい。
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それだけじゃなくて、じゃがたらのアケミさんを見かけたのもここだし、G-SchmittのSyokoさんを生で聴いたのもここでした。懐かしいなぁ。

# by bow1965 | 2021-01-15 12:58 | その他

思い出(2)

渋谷ユニオンのセールといえば忘れられないのが、オープンと同時に階段を降りて店になだれ込むのだけれど、アルファベットごとに並んでいるレコード棚からあるアルファベットのコーナーひとつ抜いてる人がいた。厚みにして30cmを超えるぐらいの量のレコードをそのままカウンターへ。選んでいる余裕がなかったんだろうなぁ。その後、階段のところで品定めをして不要なレコードを買取コーナーへ。すごいなぁ。

宇田川町で一番通ったのはZESTというニューウェーブを中心に扱っている小さなお店でした。東急ハンズの向かいにあるマンションの一室。ノイズ・アヴァンギャルドやネオサイケ〜ポジパンのあまり聞いたことのないレコードが多くて、刺激的でしたね。プログレも少しあったし。当時(いまでも)大好きだったJoy DivisionのFlexi, 7"Komakinoとか、bootleg3枚組のBox Fileとかはここで買ったなぁ。デビューシングルのAn Ideal For Livingとか、前身のStiff Kittensとかもあったけど高かった(笑)
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プログレ系ではPeter HammillのbootlegSearching for Diamondsもここで買った。こう言ったお店にありがちな、マンションの一室を店舗にしただけの狭いお店だったけど品揃えはよかった。

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そこから少し歩くと、マザーズ・レコード!その名の通り店長がザッパフリークで、シーク・ヤブーティCD化の時にライナー書いてるのを見て、本物だったんだと実感(笑)ここは結構高くて、ほとんど買った覚え長いけどプログレ(店長はクリムゾンフリークでもある)のbootlegが充実していて、それを1枚1000円でテープに落としてくれるサービスをやっていた。genesisのbootlegWhite Mountain U.K. Tour 1976なんかを落としてもらった覚えがある。ブルッフォードの参加したツアー。それと、一番印象に残ってるのがショウケースに入っていたOz Days Live。当時としては唯一のラリーズ音源!ホンモノ置いてあるの見たのは後にも先にもこの店だけでした。
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# by bow1965 | 2021-01-02 20:01 | その他

想い出(1)

7年以上の放置だったのですね(笑)
FacebookとかTwitterとかの方が早いので、そうしてもそっちに力が入ってしまいます。
さて、忘れる前に色々と書き留めておこうかと思うことがありますので、今後ボチボチと更新していければと思います。まずはレコード店のことなど。

大学時代の4年間は吉祥寺〜渋谷間を井之頭線で往復する毎日でした。基本的に授業には出ませんでしたが学校には毎日行っていたので、帰りあしで色々と巡回してましたね。通学ルートとしてはけっこういい感じだったと思います。

大学から坂道を下って明治通りに出て、少し恵比寿の方に歩くとパテ書房がありました。レコードと古本と雑貨が混在としていた狭いお店でした。のちに恵比寿に移転し、その後無くなったそうです。確かプログレ専門誌のマーキーに広告が載っていたような気がしますが、プログレがそこそこありました。初めてopus avantraの1stであるOpus Avantra Donella Del Monacoを見かけたのはパテ書房です。値段はそこそこで、貧乏学生がおいそれと買えるものはなく次第に足が遠のいてしまったので、あんまり覚えていません。ザッパとかもあったような。

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そこから、渋谷の街に繰り出します。渋谷は当時、オサレな大学生の街でしたが、当時の華やかな方では全くなくてもっぱら宇田川町の方でした。タワレコとかシスコとかハンターとかあったんですが、そっちは行きませんでしたね。ただ、ハンターにはfaustの「faust」が大量に置いてあったのを覚えています。クリアビニールのやつ。それとフレッド・フリス(笑)

宇田川町の交番のビルを地下に降りるとディスクユニオンがあったなぁ。セールに並んでVDGGのRepeat Performance を買ったのはここだった。あとPeter Hammillのoverも。overは廃盤で、けっこう高い値段(と言っても5000円ぐらい)で手が出ず、再発を待っていたらディスクユニオンに入荷のうわさが流れてきて、何度か空振りののちに無事レギュラープライスでゲット。よく見たらギリシャ盤だった。
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# by bow1965 | 2020-12-27 21:30 | その他

時代を超えて。。。

THRO' THE RECENT YEARS
ARCHIE FISHER & BARBARA DICKSON 1970

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 フィッシャーファミリーの長兄Archie Fisher とのちにイギリスを代表するポップス歌手となるBarbara Dicksonの共同名義のアルバム。じゃあ、デュエットかと言われればバックコーラスはあるものの、掛け合いやデュエットは無い。。。

 最初にきいたときはピンとこなかったけれど、あとからじわじわくる。。。2004年にCD化されたものを買ったのだが、結局のところ去年と今年でArchieを1タイトル、Barbaraを2タイトル、共同名義のアルバムを1タイトルAmazon.UKで買っちゃった。10年越しで効いてきた(笑)

 朗々としたArchieの歌声は、心にしみる。トラッド独特の節回しもお手の物。独特のクセというか、アクというか、いちどはまったら逃げ出せない。。。Barbaraだって、絹のようなというよりは洗いざらしの木綿のような歌声なのだが、よく考えたらSandy Dennyだって決して美声ではない!のだ。すべてを包みこむような、素朴な優しさ。で、このアルバムは二人にとってそのキャリアのスタートに近いポジションで作られたものである。Archie はまだヒゲすらはやしていないぞ(笑)

 Archieはその後、相変わらず朗々と歌い続けている。寡作だが(笑)

 Barbaraはその後、2枚ほどフォークソングのアルバムを発表したのち、次第にポップスよりの活動が多くなる。今やイギリスの女性ポップシンガーで最も売れている一人なのだ。その作品は素晴らしいものであるかもしれないが、そこにこのアルバムの面影を求めるのは無理だとだけ言っておこう。
 しかし、Dark End of the Streetは別だ! 
Drumsに Dave Mattacks、Bassに Danny Thompson! どうだ!!
さらにKeyにはKevin Ayers & Whole WorldのRabbitだ!!
さらにさらに、一曲だけだけれどRbert Wyatt師が参加している。
これで悪いわけが無い。
もうね、Ewan MacCollのカバー「BALLAD OF SPRINGHILL」なんて涙なくしては聴けない!!

ブリティッシュ・フォーク・リヴァイヴァルのみならず、ブリテッシュ・ロックシーンの
もうひとつの源流にあたるこの一枚。悪かろうはずが無い♪
あ、写真はオリジナルです。残念ながらCDには「DECCA」の文字はありません。。。


おまけで、EwanのBALLAD OF SPRINGHILL(オリジナル)を貼っときます。
Barbaraのは見つからなかった。。。
http://youtu.be/gD4uzQj_2Vw
# by bow1965 | 2013-04-28 19:53 | 〜80年代 英国のフォーク

カテゴライズなんて意味がない!

Oi Dai
Varttina 2000

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さて、フィンランドの女性ボーカルグループ。ここでは二度目の登場か?

 自然体な変拍子と完璧なコーラスワークといえば、フィリップ・クーテフ率いるブルガリアン・ポリフォニーがその頂点となるが。。。いやいやどうして。ブルガリアからチェコ、ポーランドを経てラトビア、リトアニアそしてスカンジナビア半島まで、連綿と変拍子民族がいる訳ですね(笑)

 バルカン半島辺りだと付加変拍子。。。8拍子+十六分音符とかね(笑)そういうリズムが骨髄までしみ込んでいるので、田舎のお祭りでみんなで大合唱!なんて時も変拍子らしい。。。スカンジナビア半島はそこまではいかないけれど、自然な感じで奇数拍子を多用してる。5拍子とか7拍子とか♪

聞いてると「およっ?」となる。いてみればリズムの字余り。そこがいいんだなぁ(笑)いわゆるプログレみたいに、
たとえば8拍子を332+323+233+2222とか刻んで、小節の最後と次の小節の最後の2拍を三連符にするとか、そんなむちゃくちゃはしない(爆)

そんななかでもVarttinaはおおらかで、力強い。そして、あくまでほがらかである。つまりエンタテイナーであるということ。もちろんパンチの効いたバッキングは言うまでもないが、メインはあくまでもヴォーカル。時にはユニゾンで力強く、時にはポリフォニックに繊細に。キャリアから考えれば、みなさんけっこうお年を召していらっしゃるのだけれど、声の色つやといい、そのパワーといい、若々しさが溢れ出している。

今はアマゾンである程度簡単に手に入るけど、数年前まではある特殊なお店でしか扱っていなかった(笑)こういうやつはなんでか、品切れになるとなかなか再版しない。けっこう地元では人気のバンドらしいんだけれど、品切れになるとなかなか再版しないので、気になった方はいますぐポチッとな(笑)


ようつべも、タイトルが半端なく増えてる(笑)






# by bow1965 | 2013-01-14 09:30 | 民族音楽/シリアスミュージック